東京都高校入試ESAT-J賛否両論について思うこと


Englishbuds 管理人 MommyKayo です。


今年度本格導入となった

東京都高校入試英語スピーキングテストESAT-Jが

昨日11月27日に実施されました。




ESAT-J対策レッスンのご依頼をいただいたおかげで

東京都が英語のスピーキングテストとして導入するESAT-Jを

いろいろと調べる機会をいただけたことに感謝です♪

私は愛知県在住ですし、

わが子の高校入試はもう終わってしまったので

ご依頼いただけなければスルーしてしまっていた話題かも(^^;




対策レッスンプランを作るうえで、

どのような問題が出るのか傾向を調べることはもちろんですが

その傾向を探る過程で

ESAT-Jへの賛否両論も目にすることになりました。



ニュースというものは

基本的にネガティブなものが多いものだと思っているので

否定派の意見がよく目に留まるわけです。

たとえばこんな記事ですね↓↓↓

都立高入試に「スピーキングテスト」強行の危うさ 目前でESAT-J中止求めて反対意見が高まる訳



受験生が被るであろう様々な不利益な点を挙げ

テストの実施を先送りさせようという意見、、、



わが家の娘の大学入試も

共通テストになって2年目ということで

問題の傾向がセンター入試から大きく変わり、

難易度が大幅にアップして大変でしたし、

2年後の息子の大学入試も

【情報】が科目に追加され、さらに負担増💦と

恨み節の一つや二つ言いたくなるところはありますが

大局的な視点で見れば仕方がないことだと思っています。



旧来のやり方がベストというわけではないので・・・。



人間は基本的に恒常性で変化を嫌う生き物ですから

このような大きな変化には過敏に反応しますよね。。。


しかも自分のことならまだしも

大切なわが子の将来が掛かってくるとなると

「ウチの子の時に変えるなー!」

「なんでウチの子だけなんだー!」と

より強く反対したくなるのは親心でしょう。



しかし、対策問題を作っていて感じたのですが、

問題発言になってしまうかも・・・を承知で言いますが

これくらいの会話が中3時点でできてなければ

英語を話せるようになるわけないよね?!

ということです。。。



海外の同じ年頃の非ネイティブの子たちと比べると

相当低いハードル設定であると感じました。。。


コミュニカティブな力を目標に掲げていても

中学校の課程を卒業する時に

EAST-Jで求められている英語力が育っていないのであれば

カリキュラムが絵に描いた餅になっているということなので

見直していく必要があるのではないかと思います。



EAST-Jを調べていく中で

反対意見の記事を多く見ましたが

最もショックを受けたのは現役中学校の英語の先生が

「生徒には難しいテストなので

もっと時間を掛ける必要がある。導入は早急だ。」

とコメントしているのを見た時です・・・。




どれくらいの時間を掛けたら

多くの生徒が「簡単だ!」と言えるように変わっていくのでしょうか・・・。



少なくとも

私が中学校の頃からそんなに大きく変わっていないように思います。



30年経ったって、40年経ったって


要はテストが変わらなければ

みんな何も変えようとしない

と思うのです。






次に反対意見として多かったのが

採点基準が不明瞭

というもの。



採点者によって評価がブレるのではないか、

それは不利益になるのではないか、けしからん!

しかもフィリピン人が採点するのか!

ベネッセという企業が関わるのも問題だ!!!

と・・・。



だからペーパーテストこそ最善、

一番平等なテストだという結論に落ち着けたいのでしょう。。。




これは本当にどこまで行ってもありますね。。。


昔、高校で勤務していた時、

評価基準の一つとしてスピーキングテストを実施しようと

英語教員間で話し合っても、必ず誰かが

「それは主観的な評価になるから生徒の不利益に繋がる」

「この学年はやって他の学年はやらないなると足並みがそろわない」

と言い始め、お蔵入りになることがほとんどでした。。。



そんな経験からこの手の言い訳は

要は面倒くさいからやりたい人たちが言う理由だと思っちゃってます(爆)



テストというのは

平等に測定することはもちろん大切ですが

必要とされる能力を測ることが一番大切なんじゃないかと。



平等を盾に本来伸ばさなければならない能力から

目を背け続けるのは如何なものかと思ってしまいますが。。。






そういう意味では

この東京都が高校入試でスピーキングテストを導入したのは

今の日本の英語教育問題に一石を投じたと思います。



実際に試験を実施してみて

たくさん課題や問題点が出てくると思いますが

それは一つずつ解決、改善していくしかないですよね。



問題点がある、懸念事項があるからといって

現状維持ばっかりでここまで来たことが

最大の問題点だと早く気付くべきだと思ってしまいます。。。




今回のESAT-Jの導入がどれくらい合否判定に影響を及ぼすのか

そこが最大の懸念事項かと思いますが

こんな冷静な分析をされている方も↓↓↓

都立英語スピーキングテストの入試影響力




私もそんなに合否に大きな影響を与えるテストではないと思っています。


このテストだけで合否が決まるわけではなく、

入試の総点からすれば僅かな配点ですし

同じ学力層の中で激しくESAT-Jの点数に差がつくとも考えにくいでしょう。


娘と息子の高校入試で感じたのは

高校入試はオールラウンドであることが求められる試験

ということです。


副教科もできなければならず

大きく点数を落とす苦手教科があることが致命傷になる。



英語だけダントツにできていつも満点を取っていても

いわゆるトップ校には行けません。



そう思うと、

おうち英語っ子においてもこのESAT-Jの実施は

「神風が吹いたぞー!」と

喜ぶほどのアドバンテージにもならないと感じています。



公立高校入試において正直

おうち英語はそれほどのアドバンテージにはなりません・・・。



おうち英語っ子には

あまり影響を与えないと思われるESAT-Jですが

閉塞的な英語教育界に風穴を開けたことは

間違いないのではないかと思います。



今後の動向に注目しつつ、バズとしては

様々な層の方に適切なフォローをご提供できる体制を

整えておきたいと思います(^^)



本当に大切な技能を学ぶ機会を多くの方に提供するのが

真の平等のために大切なことだと私は信じてやみません♪

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